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小学生の矯正症例

小学生の矯正症例 H.Yさん治療記録

H.Yさんの歯は大きい割に歯列が小さいため、ガタガタの歯並びになっていました。矯正歯科治療では、ブラケット装置と拡大装置(取り外し可能)を装着してもらったのですが、装置装着への協力も非常に素晴らしく、順調に治療が進みました。

H.Yさんの治療概要

お子さんの矯正治療では、二段階治療を採用することがあります。これはまず、乳歯と永久歯が混ざった時期(混合歯列期)に成長や生え変わりを活かした治療を行い、その後、永久歯が生えそろった頃に本格的な治療を行うというもの。

H.Yさんの場合、上下4前歯が萌出を完了しましたが、とくに上前歯が大きくガタついていました。上前歯が大きくガタついていると、上2番目は内側から生えてしまい、下前歯と反対の噛み合わせになってしまうことがあります。

この状態を長く放置すると、噛み合わせの機能にも問題が生じてしまうことがあります。またこれから続く永久歯への生え変わりに伴い、さらにがたつきが悪化してしまいがちで、将来永久歯を抜歯する治療方針を選択せざるを得なくなります。

私としても、できる限り永久歯は残したいとの考えもあったので、まずは上前歯のがたつきを早い段階で改善することをお勧めしました。

治療経過①

装置を利用し歯並びを大きくして上下前歯のがたつきを改善

ひとまず上前歯については固定式の装置(マルチブラケット装置)を使用してがたつきを改善しました。

長く装置をつけ続けることでむし歯のリスクを心配されていましたが、この程度の段差であれば半年程度で並びを整えることが可能です。普段の歯磨きをがんばってもらえれば、問題はありません。

その後、今後生えてくる大きな永久歯のためのスペースを確保するために、取り外し可能な装置で歯列を大きくする処置を行いました。

夜間のみの装着をお願いしていましたが、それまでが固定式だったため、取り外しできる装置には多少の面倒くささもあったそうですが、永久歯の並びが完成するまでの間、しっかり協力してもらえました。

治療経過②

本格的に二期矯正を開始する

混合歯列期に、固定式や可撤式の装置をつかい歯のがたつきを矯正してきたH.Yさん。ただ永久歯の並びが整うまでの期間は、せっかく広げた歯列が小さくなってしまうこともあります。それを防ぐために、H.Yさんには就寝時に状態を維持する装置を使用してもらいました。

結果、歯列が小さくなることは防げたものの、下前歯ががたついたり、最後に生えてくる7番目が並びにくくなってしまいました。そのため、本格的に二期治療を開始することにしたのです。

ホワイトワイヤーなど目立たない装置を使った治療も可能に

一期治療でのご協力の甲斐もあり、K.Yさんのがたつきの程度は軽度だったため、永久歯を抜歯することなく配列を進めていきます。

矯正装置と聞いて、ギラギラした銀色のワイヤーを思い浮かべるかたもいらっしゃるでしょう。しかし最近は、そのような目立つ装置を使わないケースも増えてきました。

例えば、ホワイトコーティングしたワイヤーを使用するなど、極力目立たずに治療を受けていただくことも可能です。

H.Yさんがホワイトコーティングのワイヤーが使用され始めた頃、親御さんはコーティングが剥がれてしまい、見た目だけでなく口の中に入るものなのに大丈夫?という不安をお持ちでした。

ただ最近のコーティングは進化し、治療中に徐々に剥がれてしまうといったことはなく、安心して選択いただけるようになっています。

目立たない装置の代表としては舌側矯正(歯の裏側からの矯正歯科治療)が挙げられますが、装置代金が高額でなかなか気軽に始められるものではありません。

それに対してこのワイヤーは、基本的に毎回交換するもの。交換時にホワイトにするか通常のメタルにするか選んでいただける他、コストパフォーマンス的にもメリットがあると思います。

親知らずの抜歯など矯正治療では必要に応じた対処を行う

H.Yさんは早い段階で前歯のがたつきを改善し、その状態を維持してもらえたことで永久歯を抜歯することなく治療を完了することができました。

H.Yさんの症例は、二段階治療が有効であった一例といえるかもしれません。
今回の治療では、上の「親知らず」は後ろ向きに埋まっていたのでそのままにしましたが、下の「親知らず」は抜歯して対処しました。

主訴 叢生
診断名 Angle Class I 叢生
初診時年齢 8歳9か月
装置名 マルチブラケット装置
抜歯非抜歯 非抜歯
治療期間 7年4か月(一期治療、二期治療合わせて)
費用の目安 約91万円+消費税(検査料金、都度の処置費用等も合わせた総額)
リスク副作用 歯の移動に伴う軽微な歯根吸収、歯槽骨吸収、歯肉退縮(いずれも本症例ではほぼ無し)、矯正器具装着中のカリエスリスク増大(本症例ではカリエス発生無し)

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